マレーシアで第二の人生を送るブルートレインは復活するのか?~Malayan Tiger Train

Malayan Tiger Trainはシンガポールとの国境・ジョホールバル中央駅(JB Sentral)と、マレー半島東海岸のTumpat駅の約800kmを15時間かけて走る列車で、日本で活躍していたブルートレインの中古車両を使用。2012年1月に運行開始したが、車両点検の為2012年10月から運休となっている

この列車は鉄道輸送改善プロジェクトの一環として、マレーシア政府から日本政府に要請があり実現したもの。JR九州とJR西日本が車両14両を寄贈し、国際協力機構(JICA)が日本人専門家を派遣、現地技術者研修を実施し、運行開始時はマレーシア大使も出席して大々的にセレモニーが行われた。

しかしながら一年も経たずに「車両点検の為」運休となり、2013年7月の時刻表改正で正式な運行中止が発表された。理由は寄贈した寝台車輛の整備が必要である事、現在南部路線で複線化工事が進行中であるとの事。

ネットで調べてみると、14両の車両はTumpat の車両基地で雨ざらしとなっており、塗装の傷みが目立っているらしい。この状況からすると復活目途は立たず、最悪の場合このまま廃止という事態も想定される。

私が乗ったのは2012年5月。結果として運行期間が10か月程度だったこの列車に乗車できたのは、今となっては幸運であった。復活を信じ、その時に撮影した写真を何枚か紹介する事としたい。

当時の乗車記はこちらへ。 また、終着駅Tumpatの風景はこちらへ。

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終点、Tumpatの車両基地にて。虎をイメージしてオレンジ色の塗装が施され、内部は英語・マレー語表示が追加されてはいるが、ほぼ日本で使用されていた時のまま運用されていた。
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一等車(個室)として使用されていたのは、B寝台・ソロの車両。これは富士・はやぶさで使用されていたもの。
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(左)始発駅のJB Sentraにて。Malayan Tiger Trainのポスター (右)列車番号MT18, 22:30発(0が消えている)
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多少現地向けに改装されているが、日本で活躍していたそのままの姿。
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一等寝台でMYR150(約4,500円)。15時間乗車してこの値段は安かった。
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終着駅Tumpatの車両基地にて。あれから2年、雨ざらしだと塗装も傷んでいる事が想像される。
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いつの日か復活する事を信じて・・・・
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エアアジアの本拠地・LCTT(クアラルンプール格安航空専用ターミナル)体験レポート

クアラルンプールのLCCT (Low Cost Carrier Terminal)とは、エア・アジアを主とした格安航空会社専用ターミナルの事。KLIA(Kuala Lumpur International Airport)のメインターミナルから20キロ、約32億円の総工費をかけて造られたLCCTは、格安航空会社のビジネスモデルに合わせた最低限の施設として、コスト・効率性を最優先としたシンプルな構造となっている。

現在、日本からは羽田と関空からAir Asia X (Air Asiaの長距離国際線ブランド)
が就航しており、最近(2012.11月)東南アジアに出かけた時の写真を紹介する。

1.国内線(AK6307, Langkawi 11:25---Kuala Lumpur 12:30)
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出発はマレー半島西岸にあるランカウイ空港。クアラルンプール(以下KL)行は11:25発。国内線で、既にWebでチェックインは済ませてあり、荷物を預けるだけなので1時間15分前に到着。

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これは搭乗券に記された空港での注意事項。この便は11:25出発であるが、出発20分前にゲートが、45分前にカウンターが閉まる

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(左)ランカウイ空港のAir Asiaカウンターは3つ。KL便出発1時間前とあって、どのカウンターも7-8人並んでいる。荷物重量が超過し追加料金の支払をしたり、係員に質問をしている乗客がいてなかなか前に進まない。搭乗券に示された「出発45分前」の締切時刻が刻々と近づき焦るが、何とか滑り込みセーフ。やはりLCCは時間に余裕を持つ事が鉄則と感じた。(右)KLからの便は11:00頃到着。前後2か所のタラップから乗客が降り始め11:10頃降機完了。すぐに折り返しの搭乗が始まり、ドアが閉まったのが出発5分前の11:20。さすが時間厳守のLCC。
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(左)この日搭乗した機体9M-AQOは2012/11月登録され運用開始されたばかり。機内は新車の匂いが(笑)
(右)テーブルの裏の広告用のスペースはまだ白いまま。
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(左)乗客は外国人・マレーシア人が半々くらい?ほぼ満席だった。
(右)Airbus A320-200の「安全のしおり」。TVモニターがないので、CAが救命胴衣の説明を必ず行っている。

2.KL-LCCTでの乗継

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ランカウイ・KLの飛行時間は約1時間。定時にKL LCCTに到着。タラップを降り、歩いて到着口へ向かう。
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(左)徒歩3分程で荷物受取口に到着。この日は好天だったが、スコールの時は大変だろうなあ。
(右)荷物受取スペースも狭く、ご覧の通りの混雑。特に支障はなかったが・・・
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(左)あまりお世話になりたくないLost and Found  (右)到着ターミナルを出て乗継の為出発ターミナルへ向かう
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ずらりと並んだ国内線の搭乗手続カウンター(R1-R70)。国際線は 左(S1-S48)に向かう。体育館のような質素な内装に注目。
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(左)こちらがAir Asia Xのカウンター。遠距離用のブランドで、日本・オーストラリア便を取り扱う。メルボルン行き13:20の後が羽田行き14:45で混雑はなく、待ち時間なしで荷物受付完了。 (右)パク・チソンが韓国便の宣伝
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(左)こちらはAir Asia国際線カウンター。シンガポール、タイ、インドネシア等へ向かう乗客でごった返していた
(右)一歩外に出るとマクドナルド、コンビニ等があり買物・食事には困らない。但し設備は質素で巨大なバスターミナルのよう。
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見よ、この出発スケジュール!マレーシア国内・アジア各地に向け次々と離陸するスケジュールは圧巻。苦戦するマレーシア航空を横目に業績を伸ばすAir Asiaの姿を顕著に表している。

3.国際線(Air Asia X- D7522, KL 14:45---Haneda 23:00)
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(右)国際線も当然のように徒歩で搭乗口に向かう。驚いたのは到着・出発の動線が遮断されておらず、ゲートを出てタラップに向かう途中、他の飛行機から降りてきた乗客とすれ違った事。出国手続をしていない乗客が乗込む可能性もあると思うのだが・・・いいのか? (右)この日搭乗した機材は9M-XXF, 2010/7月登録。尚、空港には写真撮影禁止のステッカーが貼ってあったが、国内線は比較的寛容で写真撮影は問題なかった。しかし国際線は厳しく、カメラを向けると係員に笛を鳴らされ注意を受けたので、外観写真はこの1枚のみ。
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(左)AirbusA330-300のシート配列は3x3x3、革張り。遠距離用なのでシートピッチはA320より広い。(右)Air Asia名物、派手なメークのCA。さすがにカメラを向けると怒られそうだったので、機内誌の撮影で我慢。
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機内食はラザニア(ベジタリアン用)と、Nasi LamakをWebで事前にチョイス。左の写真の通り、事前予約済分には、'Prebook Meal, Not for Sale'のシールが貼ってあり、搭乗券に印刷されたバーコードで確認後受取る仕組。ペットボトルの水がついて約350円と格安で、これなら合格点だと思う。
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(左)レシートのような搭乗券 (右)今回はEmpty Seat Option (ESo)を利用。これは、空席がある場合に追加料金を払い、3人分のシートを2人、或いは1人で使用できるという仕組。約1,000円程の追加で空席が利用できるので、長距離のフライトには便利。
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【ひとこと】
LCCは従来の空の旅の常識を変えると言われている。確かに従来の航空会社では、食べたくもない機内食に金を払い、座席の位置、荷物の重量に拘わらず払う金額は同じであったが、LCCは座席指定、手荷物がなければより安価で利用する事が可能であり、機内食もメニューが選べるのは有難い。詳しくは下記「今回の費用」ご参照。
・Air Asia Xのこの路線は、往路が深夜羽田発・早朝KL着、復路が14時台にKL発・23時羽田着と、非常に効率なスケジュールで利用価値が高い。週末弾丸海外旅行にも最適!
・例えば、金曜夜に一旦自宅に帰って羽田から一眠りし翌朝にはKL着。現地で1泊し日曜深夜帰宅、月曜日に出勤すれば、会社を休まずに東南アジアを楽しむ事も可能なので、興味のある方はトライしてみては?
・但し、機内に個人用TVは勿論、毛布・枕はなく、手荷物・座席指定もオプションで有料。空港・フライトによってサービスにばらつきがあるのは覚悟する必要あり。オプション込の値段で比較し、それ程大きな差がないようであれば、従来の航空会社の方が安心感はある。しかし、いずれにしろ旅の選択肢が広がったのは大歓迎である。



マレー半島東海岸終着駅・Tumpatの魅力とは 

今回Malayan Tiger Trainに乗るために訪れた終着駅Tumpatは、マレー半島東海岸の最北に位置しタイの国境も近い。日本人が観光で訪れる事は殆どなく、ガイドブックにも載らないような街であるが、非常に気に入ってしまった。気に入ったポイントを纏めてみると・・・

ポイント1. 南国の終着駅の風情

ホームが一面、一線のシンプルな構造。駅舎も質素で、改札口はなく切符売場の窓口も1つ。
ヤシの木が揺れ、ブーゲンビリアの花が咲き、いかにも南国の終着駅らしい風情が味わえる。

ポイント2. 風が心地よい食堂
ホームにはこじんまりとした食堂があり、簡単な料理が安く味わえる。しかもオープンエアで風が心地よい。
列車が到着し、機関車が入替作業をする光景を眺めながら、のんびり過ごせる。

ポイント3. のどかな車両基地とフレンドリーな鉄道員
Malayan Tiger Trainを始めいろいろな車両と機関車が。始めは遠くから撮影していたが、「日本からこの列車を撮るためにやってきた」と鉄道員に許可を求めたらOKが出て、列車を間近で見る事ができた。
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(左)ホームの駅表示 (尚、Wakaf Bharuは隣の駅の名前)
(右)2時間遅れで到着したMalayan Tiger Train。牽引するのはインドから借入れているクラスYDM4機関車。
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(左)ホームの北側先端。この先には線路はない (右)ホーム横の切符売場の窓口は1つだけ
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駅時刻表。尚、WoodlandsとはSingapore行きの事。2011.6月にシンガポール内のマレー鉄道が廃止され、国境のWoodlands止まりになった為だが、1年経ってもまだ紙で訂正しているのが南国の大らかさか(笑)
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(左)ホームにあるベンチも透かし彫りで凝っているな・・・と思ったらその下に子猫が!
(右)寝台車のシーツを回収する女性作業員たち
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(左)改札口横に食堂が。オープンエアで自然の風が心地よい (右)焼きそば(ミーゴレン)を注文。Malayan Tiger Trainでは食堂車がなかったので久々に食べるまとも(?)な食事。100円弱。
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機関車の転車台が車両基地の端にあり、実際の作業を間近で見ることができた
R0013045.jpg R0013075.jpg Johoh Bharuから約15時間の長旅を終え、しばし休憩するMalayan Tiger Trainの車両
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他にもこんな車両たちが。Kiriman Expressは荷物・郵便を運ぶ車両らしい
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のんびりとした車両基地の風景
R0013090.jpg R0013089.jpg(左)さて、上り列車の発車まで時間があるので駅前を散策 (右)駅前にあったイスラム教の寺院
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駅前を歩くと南国ののんびりとした風景が広がる
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(左)再び駅ホームの食堂へ。日差しが強く少し歩いただけで喉がカラカラで、思わずコーラと氷を注文
(右)午後6時過ぎ。影も長くなってきた。上り列車が入線するのもあと少し・・・

【ひとこと】
Malayan Tiger Trainに乗る機会があれば、是非終着のTumpat駅でのんびり過ごす時間を!
尚、非電化、単線のマレー鉄道は2~3時間の遅延は当たり前との事なので、余裕を持った日程でどうぞ。

2012.5月Malayan Tiger Train~マレー半島800kmを走破するブルートレイン

JRで活躍していたブルートレインがマレーシア国鉄に譲渡され、今年初めから運行されるとのニュースを見たのは昨年末。列車の名前はMalayan Tiger Train(略称:MTT)といい、2011年12月29日から、マレー半島東海岸部北端のTumpatと、南端にあるシンガポールとの国境の町Johor BahruにあるJB Sentral駅の間、約800kmを15時間かけて結ぶ。

マレーシア国鉄も資金面で余裕がないようで、日本に対して中古車両の提供と技術支援要請があり、それに対して国際協力機構(JICA)が技術者の派遣を行ない、JR九州とJR西日本が計14両のブルートレイン(14型座席車と寝台車)を寄贈する事になったというのが経緯らしい。

南国で第二の人生を送るブルートレインを応援すべく、ゴールデンウィークを利用しシンガポールに飛び、金曜の夜混み合うマレーシア国境をタクシーで越え、Johor Bahru入りした。
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(左)列車はJohor BahruにあるJB Sentral駅を22:30に出発、翌日13:30に終点Tumpat到着予定。
(右)駅に貼りだされている時刻表。現在のところ週3往復で、月・水・金がJB Sentral発、火・木・日がTumpat発。

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(左)JB Sentralは最近新しい駅舎になり、昔の情緒あるマレー風の建物が消えてしまい残念。
(右)B寝台の入口。英語に加え、マレー語、中国語も補記されている。
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(左)日本でのB寝台ソロがこちらでは1等車として使用されている
(中)(右)日本語の表示がそのまま残されているのが嬉しい

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(左)1等車内部。毛布にはKTM Intercityのロゴが。その他はJR時代のままだ
(右)昭和51年製造という事は今年で36年目という事になる

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(左)(右)座席車の風景。これはJR西日本でシュプール号として使用されていた車両で、スキー置場・更衣室等のスペースがある珍しい車両。
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これが寝台車のチケット。日本からインターネットで予約可。1等寝台・運賃込でMYR150(約4,500円)。
約800km、15時間乗車してこの値段は安い!
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(左)(右)翌朝、東海岸路線の中間にあるGua Musang駅で上下列車の交換の為約20分停車。但しこの時点で3時間近く遅れていた。マレーシア国鉄は殆どが単線で、長距離列車が遅れるのは日常茶飯事らしい。Gua Musang駅付近は周辺に岩やmがそびえ、その中には洞窟があり観光地となっている。
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途中駅で上り列車の交換を待つMalayan Tiger Train。動画はこちらへどうぞ。

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(左)南国らしいのどかな駅に停車 (右)終点Tumpat近くの車窓風景。尚、動画はこちらへどうぞ。
  
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(左)2等寝台で知り合ったマレーシア人のファミリー (右)終点Tumpatに到着

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 (左)(右)Tumpat駅のホームにて


【ひとこと】
・製造後35-40年経過しており老朽化は否めないが、メンテナンスは良く、現地での新塗装も元の青色を生かした中々のデザインで、新たに生まれ変わったブルートレインが第二の人生を送る姿を見ると胸が熱くなってくる。
・譲渡された車両は14両で2編成あるが、現在運行されているのは1編成のみの為、週3往復となっている。Tumpatの車両基地で聞いたところ、1編成は車両のジェネレータ故障で修理中との事で、修理が終了すればフル稼働(週6往復)で、毎日運行に近づくかもしれない。
・料金は1等寝台で片道約4,500円、2等寝台で2,000円足らず。マレーシアまでは話題のAir Asiaで格安に行く事もできるので、日本国内の乗り鉄と比較しても費用的にはそれ程大きな負担にはならないので、興味のある方は是非!

【追記】Malayan Tiger Train運休中・・・このまま廃止の可能性も?
2012年10月から、Malayan Tiger Trainは車両点検の為運休。
車体台枠不良との事で、全車両が終点のTumpat駅で屋外留置で野ざらしとの事。2編成しかなく、他の車両との混結不可なので、マレーシア国鉄の手に余ったという事だろうか、残念である。何とか復活してほしいものであるが・・・・
プロフィール

Nam Tok

Author:Nam Tok
・鉄道と山を求め、自由気ままに歩き回りたい・・・最近はアジアの乗り鉄、撮り鉄を楽しんでいます。また山登りも、自分の体力・技術にあわせ学生時代から続けています。
・このブログに立ち寄って頂きありがとうございます。鉄道と山の魅力が少しでも伝われば幸いです。
・ちなみにNam Tokとはタイ語で「滝」の意味です。そしてタイ国鉄にはNam Tok線があるだけでなく、Nam Tok駅も存在します。更に、タイ料理で肉、ハーブ、炒った米粉を和えたサラダもNam Tok(大好物!)であり、名前に拝借した次第です。

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